GBS Superworkrooms

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海外のコロナ状況もだいぶ落ちついてきたこともあり、各ブランドがファッショウィークに展示会を開催しはじめました。
私たちも今回約3年半ぶりとなるパリ、そしてGEOFFREY B.SMALLのアトリエが存在する
イタリアのCAVARZERE(カヴァルツェレ)に行ってまいりました。

本日は、今週入荷の予定があるGEOFFREY B.SMALLのアトリエについてお話ができればと思います。

パリでの展示会4日間を終え、ヴェネツィアにあるVenice Airport Marco Poloへ。
空港を降りるとすぐ、ジェフリーのスタッフが車で迎えに来てくれました。緑道・川・田園を横目に観ながら約1時間走りCAVARZEREへ。

CAVAREZEREは、イタリア第2の長さを誇るAdige(アディジェ川)のほとりに位置する自然豊かな街。
湿気が少なく、乾燥し、強い日差しの広大な平野と、カルシウムや染色に良い影響を与える物質を多く含んだアディジェ川の水は、彼の大切な工程の1つであるHand Wash, Hand Dyedに必要不可欠な環境。

そしてこの地には、世界最高峰の素材のサプライヤーが多く存在しております。
1733年創業のPIACENZA, Geoffreyのオリジナルファブリックも手掛けるLuigi Parisotto, 毎回特殊なディティールで楽しませてくれる最高級のボタンFONTANA社, コモ湖周辺のスペシャルなシルク…
Geoffreyと密接する素晴らしい素材が多く存在しております。

アトリエに到着すると、エントランスの前でジェフリー、アトリエのスタッフたちが出迎えてくれました。
そこからアトリエ内の全てのスペースをジェフリー本人が案内してくれました。
入り具との扉を開けると、ワークルームに向かう階段があり、そこには現在のGEOFFREY B.SMALLになるまでの歴史が飾られておりました。

1979年、SINGER社製の1台のミシンからスタート
Bostonにてスタートし、AMERICAN VOGUEなどに取り上げられる
1990年代初頭アトリエをイタリアに移し、1994年に史上3人目のアメリカ人デザイナーとしてパリコレクションデビュー…などなど
階段の途中には各国で取り上げられた雑誌の記事が。その中には日本の繊研新聞の生地も。

登りきると、【 GBS Superworkrooms】と書かれた文字があり、そこには3つに分かれた大きな部屋がありました。
Showroom・Workroom・Archiveroom です。どの部屋も100坪は超えるであろうスペース
全てのスペースがどんな感じであったか、お伝えできればと思います。
ただ、このアトリエ内の撮影は、オーダーをする時の商品のみ…という規定がありました。空間などの写真撮影は一切禁止。
彼曰く『今はSNSで全てが見れてしまう時代。良い面もあるが、このやっている素晴らしい作業工程は、それを見たバイヤーとお店のスタッフだけが目にし、お店にくるお客様だけがそれを知ることができる特別なものにするため』と。

●Showroom
ジェフリーによって作られた新しいコレクションピースたちが、まるでパリのショールームを思い出させるかのように並んでいました

        

●Workroom
数十名のスタッフが物作りを行うスペース。そこにはすべてを手で行っているとは思えないほどの計算されつくした工程がありました。

1, カッティングスペース(機械ではなく、すべてを手でハサミを用いて裁断)2, パターンスペース(全て紙の型紙を使い、手で行う。手でやる事により急で難しいカービングでも美しく作り上げることができる)3, ソウイングスペース 4, ハンドソウイングスペース(ボタン付け・ボタンホール・ハンドエンブロイダリー…と全ての縫製を手作業にておこなうスペース)5, ダイイングスペース(ハンドウオッシュ・ハンドダイ・タンブラースペース)6, オーダー管理スペース 7, 社長スペース 8, 経理スペース 9, チェッキングスペース 10, スペシャルオーダースペース(VIPのためにジェフリー自らカスタマイズオーダーを取るスペース) 11, シューティングスペース(ここで制作した全てのプロダクションをジェフリー本人が撮影して管理)…

なかでも衝撃的だったのは、まずGEOFFREY B.SMALLの真骨頂ハンドダイ。
もちろんここではいろいろな方法、いろいろな染料を用いてハンドダイされる。染色で使用した時にでる気体、染色後の液体は有害物質を含んでいることがある。なので、そのままでは廃棄することができない。そこで彼は染色後の液体を100%真水に戻せるシステムを確立。国の規定に準じた形で処理水を廃棄している。素晴らしい染色技術だけではなく、サステナブルを超えた環境への配慮を強く感じました。

社長スペースでは、全ての作業場からの確認が取りやすいよう、みんなが見えるオープンスペースとなってました。
とてもジェフリーらしいなと感じました

そして生産の最後の工程に当たるチェッキングスペースでは、全ての制作したアイテムをジェフリーが1点1点自ら袖を通して細部までチェック。だいたい5点くらい上がってきたら、3点は再度生産スペースに戻されるそうです💦
デザイナー本人が1点1点細部までここまでしっかりチェックするブランドって、他にどのくらい存在するんだろう…と考えてしまった瞬間でした。
ここまでの工程を終え、アイテムにジェフリー直筆のサインが施されます。

それぞれの作業を、プロフェッショナルなスタッフひとりひとりが大切に作り上げていく工程を拝見でき、手作業による物作りの素晴らしさを肌で感じることができました。

GEPFFREY B.SMALLというブランドの現在までの在り方、また、これからの目指すべきところ、立ち位置…
他のブランドができないことを行い、ブランドとしてより高みを目指していく意気込みを感じさせてくれました。

また、2日間にわたるオーダーの間に、ジェフリーと行ったイタリアンは最高でした:)

もうすぐCAVARZEREより、オーダーしたアイテムが多数到着すると思います。
現在関東エリアでは GEOFFREY B.SMALL の取り扱いは弊社の CarrefourとKatati to Tè のみになります。
届き次第随時アップしてまいりますので、楽しみにしていてください。

03-6421-1155
メールcarrefour@couleur-coltd.com
Instagram @carrefour_jiyugaoka, @carrefour_forladies
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